明治大学文学部心理社会学科現代社会学専攻の平山満紀ゼミナール(ジェンダーとセクシュアリティの社会学)は、明治大学の学生を対象(※)として、「明治大学生の生理の困りごととニーズに関する調査」を実施しました。この調査は、ゼミの学生が主体となり、女子学生の生理の苦痛に関する現状を明らかにしたうえで、生理の苦痛を軽減する活動に取り組むことを企図して行われました。
調査の結果、多くの女子学生が生理に関するニーズを抱えていることが明らかになり、その解決の第一歩として、大学の協力の元、駿河台キャンパスと和泉キャンパスの女子トイレで生理用品の無料設置を開始しました。
※すべてのジェンダー、立場(学部生、大学院生、留学生、研究生など)に調査を実施しました。詳細は下図参照。
調査で明らかになったこと(抜粋)
(1) 生理用品の無料設置には、女子学生の間では非常に高いニーズがある。
女子学生回答者の圧倒的多数である96.7%が「大学のトイレに無料の生理用品を設置する必要がある」と回答。
(2) 多くの女子学生たちが、勉学に差し支えるほど重いPMSや生理痛をかかえ、学内での横になれる場所の設置や、試験が受けられなかった場合の配慮などさまざまなニーズを抱えている。
女子学生回答者のうち、生理痛に関しては約7割、PMSに関しては約半数が、勉強・アルバイト・外出などに差し支えるほど重い、もしくは手につかないほど重い症状があると回答。
(3) 医療を利用できていない女子学生が多い。
生理に関連して婦人科受診の経験者は25.5%と低かったが、受診したことのある人の受診の満足度は83.3%と高かった。
平山ゼミの取り組み―生理用品の無料設置
この結果からわかった女子学生のニーズに応えるため、まず上記の(1)に取り組むことにしました。
その第一歩として、明治大学の駿河台キャンパスと和泉キャンパスの一部建物の女子トイレで、生理用品を無料配布する活動を始めています。(期間:1月28日(金)まで)また、無料配布の箱の横に、アンケート用QRコードを付けた案内文を設置しており、利用者にアンケートに答えてもらい、さらに具体的なニーズや意見を調査する予定です。